サバイバル育児

多趣味だけが取り柄の普通人が宇宙人のような発達障害と難病双子の子育てに奮闘するブログ

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【難病】二分脊椎症って知っていますか? ①

生まれてから人生の終わりまで障がいと共に

私の可愛い双子の末っ子、ひなたんは難病をもって生まれてきました。

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帝王切開後の双子妊娠という事もあり、近所の婦人科は慌てて大学病院を紹介。

※多胎妊娠は子宮に通常よりも負荷がかかる

一度子宮を切開していると、その部分の組織が薄くなっています。そのため妊娠の過程や出産時の陣痛などで子宮破裂といったリスクが出てくることから、前回の出産が帝王切開だった場合は経腟分娩が難しくなるのです。

仕事をしていた私は、土曜日にしか受診できませんでした。

土曜は研修医の先生が担当で、毎回違う先生だったのですが何も問題を指摘されることはありませんでした。(20週の詳しい胎児スクリーニングも問題なし)

しかし、24週に入った頃の事・・・。

研修医「ちょっと片方の子の大きさに差が出てきてしまっています。来週は平日に来れませんか?詳しい先生が見た方がいいと思うから、予約しておきます。」

「来週ですか!?(急に会社休めるかな・・・まだ2週に一回の検診じゃ?)」

双子はDDツインで胎盤も2つあるので、片方に栄養が取られてしまう状況にはなりにくいと聞かされていた私は、あまりのショックに何も質問できませんでした。

www.ncchd.go.jp

そして産科のエコーに詳しい先生が診察してくれることになります。

医師「うーん・・・頭囲がね。成長の遅れが出ています。ウチじゃ厳しいな。」

「??どういうことですか?栄養が足りてないとかですか?」

医師「双子だから小さいのでは無さそうなんです。頭だけなので。

なにか問題があって早産になった場合、ここにはNICUがないんだよね。都立の大きい所か、赤十字か・・・明日、すぐに受け入れてくれる方に紹介状書きますね。」

「明日!?そんなに良くないんですか?なんの病気なんですか?」

医師「・・・いや、小頭症か発育不全か・・・確定診断は出来ませんが。

胎児スクリーニング専門医に紹介しますので、大丈夫ですから・・・。」

(・・・この前まで何も言われてなかったのに、急に転院なの?)

clinicalsup.jp

急転直下のドタバタで、かなりの不安と不信感をもって転院することに・・・。

翌日、転院先の都立病院に紹介状を持って行くと、すぐにエコーがある部屋で診察が始まりました。

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医師
「・・・はい。原因は分かりましたよ。でも私の考えが正しいかどうか、もう一人ドクターを呼んで確認しますので、来週またお越しください。」

「昨日は原因不明と言われたのですが、いったい何の病気なんですか?」

医師「脊髄髄膜瘤だと思います。生まれつきお背中に症状がでる病気です。」

「?・・・薬とか入院とかで治りますよね?命に係わる事は無いですよね?」

医師「・・・来週、先天性の病気に詳しい先生とご説明します。

ですが、もしそう確定したならまた転院することになります。

脊髄の手術が必要ですが、ここには小児脳神経外科医がおりませんので。」

「脳・・・!?脊髄?また転院ですか?」

医師「そうです。ここは発育不全の治療、多胎のカイザーやNICUのチームはありますが、赤ちゃんの脳外の先生はいないんです。」

「そんなに良くない状況なんですか?(もう泣きそう)」

看護師「お母さん、病名をネット検索すると色々出てくると思いますが、あまり考え過ぎると体調を崩しますから、無理なさらないでくださいね。」

検索するなと言われても、モヤモヤしたまま一週間待つことなど到底むりで、私は帰宅するなり【先天性 病気】と調べまくりました。

先天性疾患とは | 新型出生前診断(NIPT)のGeneTech株式会社

すると、羊水を調べる自主検査なら分かったと判明。

でも、双子なのに一人の検査をして問題が分かった所で、何が出来たんだろう?

(おろした?減数手術?)と負の自問自答スパイラルに落ちるばかりです。

不妊治療までしたのに、思い描いてた健康体じゃないとイヤだなんて気持ちになるとは想像もしていなかった私は、殆ど食事もしない一週間を泣いて過ごしました。

www.mhlw.go.jp

※こちらのリンクは減数手術とは何かを紹介するものであり、中絶などを推奨する意図はございません。

 

この時、私は妊娠21週を越えていたので、中絶も減数手術もできない時期。

人工妊娠中絶 - Wikipedia

調べれば調べるほど難しい論文や、一生医療ケアが必要らしい事が書かれているサイトに行きついて、どんどん絶望感に苛まれてしまいました。

もし中絶が出来る時期に分かったとしても、健康な双子の兄にリスクがあることは絶対にしたくなかったので、出生前診断をしなかった事への悔いはありません。

ですが、双子がゆえにせっかく妊娠中に病気が分かっても、胎児手術(脊髄髄膜瘤を修復してお腹に戻す)がほぼ不可能でしたので、どうにもしてあげられないもどかしさで胸が苦しくて仕方ありませんでした。

※海外では胎児手術で予後が改善されたという研究結果も発表されているが、この病気の胎児手術は日本では安全性が確立されてはいない様です。

胎児診療科| 国立成育医療研究センター

 一方、脊髄髄膜瘤患児は、通常は子宮内で死亡する訳ではありませんが、水頭症や下肢運動ないし膀胱機能障害から、生涯にわたりQOL(Quality Of Life)が大きく障害されますので、やはり胎児期の外科的治療に大きな期待が寄せられています。

そして、確定診断の日・・・三男は開放性二分脊椎症と診断され、転院の紹介状を受け取って都心の大学病院へ移ることに決ったのです。

 

 ②へ続きます!